書名 |
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刊・写(地、年) |
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形態 |
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内容 | 紫式部の『源氏物語』五十四帖に補作されたもの。源氏の古注釈書の『紫明抄』にも「廿六くもがくれ雲隠もとよりなし」と書かれ、光源氏の死を物語る巻の意で幻巻の次に有名無実の巻名のみを置いていた。これが『源氏六帖』とか『源氏くもがくれ』などと題するものである。 この『雲がくれ六帖』は江戸時代の版本により流布したいわゆる流布本と異本とが存在して、両本の本文には校合不可能な程の著しい相違がある。愛知県立大学本は異本の最善本と思われ、すでに「別本雲がくれ六帖」の名称のもとに、愛知県立女子大学『説林Y』(昭35・7)に安田孝子・御田寺敦子両氏により翻刻紹介された。のち吉田幸一氏の古典文庫『源氏雲隠巻』にも載せられた。他に類本はない。 (「和本の世界」パンフレットより) |
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所蔵 |
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書名の注記 <巻頭以外からの場合> |
箱「雲がくれ六帖」 ※「別本雲がくれ六帖」安田孝子・御田寺敦子(『説林』6 1960.7)によれば、種々写本はあるがその題名は1定せず、この所蔵本も題名がないので仮に「雲がくれ六帖」としたとのこと。 |
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印記・識語・書き入れ等 | 題簽 第三冊「さくら人 三」と第六冊「八はし 六」、他の四冊は剥がれた跡有り。内題は六冊ともなし。 第五冊の見返しと表紙の間に「裏辻侍従公愛朝臣」と墨書された和紙の破片がはさまっている。(裏辻公愛については『雲上明覧大全』参照) *奥書(第六冊) 源氏物語六十帖(てう)之内五十四帖は/世間(けん)にあまねくるふすこの/六帖は源氏かくれ給ふ事その/うへ仏法(ふつほう)の奥儀(おうぎ)をこめたる/巻〓{二つ点の繰り返し記号)(まきまき(繰り返し部分は踊り字))なるによりて禁中(きんちう)に/深く秘(ひ)したまふゆへに世上に/もらしたまはす奚に内侍(ないし)の/督(かん)の君とて当代ならひなき/哥人いまそかりけり 御かと/の御心さしもふかかりしゆへに/この巻〓{二つ点の繰り返し記号)にいたるまてことこと(繰り返し部分は踊り字)く/哥道(かどう)の奥儀(おうぎ)をゆるしたまふ/しかれともことのたかひめあり/て天文(てんぶん)のはしめのころほひ肥前/高来郡(たかきのこをり)へなかされたまふ都/御いてのときこの六帖をひそかに/身にたつさへ持くたり給ふを/ねんころにのそみをつくしうつし/侍りのちにみん人これをおもん/すへし秘すへし秘すへし(繰り返し部分は踊り字) |
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備考 |
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影印・翻刻・解題 |
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